2009年3月14日 (土)

『からだは星からできている』

自分の腰という
せせこましい部分のことばかり考えていたら、
気分が参ってしまうのは当たり前だと思って、

スケールのでかい本を探していたところ、
積んであった中から、うってつけの本が見つかりました。

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『からだは星からできている』
佐治晴夫・著/春秋社(2007/11)

機が熟すとはこういうことだ!
と思いつつ、一気読み。

NASAの研究員だった佐治さんの、
小中学生向けの講義内容をまとめたものらしく、
わかりやすい、と言いますか
すっと入ってきて、じんわりとしみこむ感じ。

「私たちの体を構成しているすべての物質は、
星が光り輝く過程でつくられ、
その星が超新星爆発というかたちで、終焉を迎え、
宇宙空間に飛び散った、その『かけら』です。
つまり私たちは、『星のかけら』なのですが、
その『かけら』からつくられた『かたち』にも、
宇宙の性質が投影されているということなのです。」
(帯文)

そうやって生きた後、死んで、
燃やされて、炭素となって地中へ戻る。
そして数十億年後、
膨張した太陽が地球をのみ込んだ時にまた、
いつか体のもととなっていた元素が再び、宇宙空間へと帰っていく。

……なんてこった!
なんてロマンだろう!

宗教と科学を証明によってつなぐことは出来ないけれど、
それぞれがお互いの確かな存在を感じ取ることはできる、と佐治さん。

アニミズムから数学、進化、音楽まで。
宇宙の規模で考えるっていいですね。

准南子によると、
宇は、空間全体、の意、
宙は、時間、の意、
そうだったのか宇宙。すごいなぁ宇宙。

とにかく
滋養に富んだ本でした。

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2008年11月13日 (木)

『ぼくは猟師になった』

『僕は猟師になった』

『ぼくは猟師になった』
千松 信也・著/リトルモア刊(2008/09)

本屋で偶然見かけて衝動買い。
やっぱり面白かったです。

33歳、現役8年目ワナ猟師の生活模様。
自分の食べる肉を自ら捕る。
生きる上で、最もシンプルで切実な、
野生動物との関わり方であるように思います。
銃は何となく卑怯な感じがするからワナ猟を選んだ、
という著者の心情にまず素直に頷きます。
ワナで捕らえ、自らの手で撲殺するんだそうです。
……私にはできるだろうか。

殺すか殺されるか、という、
元々は個体同士の知恵比べと命のやり取りだったはずのそれは、
現在は複雑で大規模なシステムの中に隠れています。
あたかも肉が工場で生産されるかのごとく、パックされた肉片。
機械や科学技術などの圧倒的な力の行使によって命を取る、
やはりそれはどことなく卑怯な感じがします。
卑怯。言い得て妙です。

それを感傷や綺麗事だけで終わらず、
実際にそうやって動物と向き合っている人が居るということを、
「ふーん」で終わらせたくはないなと思いました。

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