『からだは星からできている』
自分の腰という
せせこましい部分のことばかり考えていたら、
気分が参ってしまうのは当たり前だと思って、
スケールのでかい本を探していたところ、
積んであった中から、うってつけの本が見つかりました。
『からだは星からできている』
佐治晴夫・著/春秋社(2007/11)
機が熟すとはこういうことだ!
と思いつつ、一気読み。
NASAの研究員だった佐治さんの、
小中学生向けの講義内容をまとめたものらしく、
わかりやすい、と言いますか
すっと入ってきて、じんわりとしみこむ感じ。
「私たちの体を構成しているすべての物質は、
星が光り輝く過程でつくられ、
その星が超新星爆発というかたちで、終焉を迎え、
宇宙空間に飛び散った、その『かけら』です。
つまり私たちは、『星のかけら』なのですが、
その『かけら』からつくられた『かたち』にも、
宇宙の性質が投影されているということなのです。」
(帯文)
そうやって生きた後、死んで、
燃やされて、炭素となって地中へ戻る。
そして数十億年後、
膨張した太陽が地球をのみ込んだ時にまた、
いつか体のもととなっていた元素が再び、宇宙空間へと帰っていく。
……なんてこった!
なんてロマンだろう!
宗教と科学を証明によってつなぐことは出来ないけれど、
それぞれがお互いの確かな存在を感じ取ることはできる、と佐治さん。
アニミズムから数学、進化、音楽まで。
宇宙の規模で考えるっていいですね。
准南子によると、
宇は、空間全体、の意、
宙は、時間、の意、
そうだったのか宇宙。すごいなぁ宇宙。
とにかく
滋養に富んだ本でした。
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